「粂井さんさぁ、いつも紅山くんと一緒にいるよねぇ?」 「中学も同じって聞いたよー?」 ニヤニヤと話しかけてくるその人たちからは善意を感じられず、伝わって来るのはあからさまな悪意だった。 「お、幼なじみだから…」 「幼なじみぃ?」 そう言うと、その女の子たちは高い声で笑い出した。 「一ついいこと教えてあげる。 幼なじみだからってそんなにくっついていたら、紅山くんにとって迷惑だし、はっきりいって気持ち悪い。」 その言葉は、小学生のあの時以来の衝撃を受けた。 .