「茅沙、俺と同じ学校にしなよ。」
学校から配られた進路調査表に書く、志望学校を悩みあぐねていたら、そう凛也くんが言った。
凛也くんと同じ学校…。
家に帰って資料を見てみると、凛也くんが行く学校はとても綺麗で設備が良い。
ただ、問題は家からは遠く、寮生活になってしまうであろうということだった。
そこで気づく。
もし私が近くの学校に通ったとして、凛也くんは寮生活だから……全然会えない?
クラスが違ったときでも、毎朝毎晩は会っていたから、喋らない日はあっても顔を合わせない日はなかった。
それが、顔すら見えなくなるなんて…。
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