「えっと、大丈夫?具合でも悪いの?」


とりあえず囲まれている状態から抜け出そうと腕の下をくぐろうとする。
でも、その前に凛也くんに肩を押されて正面を向かされた。


「俺言ったよね?毎日練習しなきゃって。」




にやりと笑った凛也くんに何のことだかさっぱり。
それを見かねた凛也くんははーっと大きく息を吐くとネクタイを緩め、ピッと人差し指を伸ばした。



「こーれ。」

指差したのは昨日つけたキスマーク(もどき)。
それを見て顔がいっきに赤く染まった。







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