誤魔化していつも通りを装う私をじっと見てくる凛也くん。
かと思えばそのまま肩をぐっと押された。
「わっ!」
びっくりして声をあげる。
目の前には私を押し倒した凛也くんがいた。
「俺を誤魔化せると思ってるの?」
「そんなこと……」
ない。と言おうとした私の口は凛也くんによって塞がれた。
「茅沙は昔から、嘘つくときに瞬きが多くなるよね。ほんと、変わんないな。」
にやりと笑う凛也くんに冷や汗が流れる。
凛也くんがこういう風に笑うときってよくないこと考えてるって、私にも分かってるんだから。
「り、凛也くんこそ、何か企んでるよね?」
「へぇ、分かるんだ。」
「そのぐらい、私にだって分かるもん。」
少し驚いた凛也くんに得意げになる。
でも、それが仇となったみたいだ。
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