生まれたときからずっと一緒だった茅沙。


薄々気付いていた茅沙に対する独占欲の深さは思った以上に大きくて、それは年を重ねるごとに増していく。


一時期はそれで恋人、だなんてものにこだわって茅沙を彼女にしたけれど、初めての茅沙からの拒絶は想像を絶するもので。


自分がこんなにも打たれ弱かったっけ、なんて柄にもなく思ってみたり。


でも、今茅沙は俺の腕の中にいる。





「絶対逃がさないから。」




そう言って、俺は白を身にまとっている茅沙の顔にかかるベールをそっと捲って、小さなキスを一つおとした。



今日からこいつは紅山茅沙。
それが、うさぎがらいおんに染められた末路。







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