「幼なじみじゃなきゃ嫌なの?」

「え?」

「恋人同士じゃダメなのかってこと。もし茅沙がフられて今まで通りの幼なじみでいられなくなったとしても、これから恋人同士になるために努力すれば良いじゃない。」


「努力………。」




美香ちゃんの言葉はすとんと私の中に入ってきて、何度も繰り返される。

もし今日がダメだったとしても、これから努力していけば良いんだ。



「わ、私、凛也くんのところに行ってくる!」

「うん、行ってらっしゃい!」


ニカッと笑って送り出してくれた美香ちゃん。


その笑顔を背中に受けて、さっき凛也くんがいた場所へと走り出した。







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