「茅沙たちは、思いを伝え合った?」



そう聞かれて、返事に戸惑う。
確かに、私は凛也くんに好きなんて一言も…



好き?



私が凛也くんを好き?



考え始めたら止まらなくって、あぁ、私凛也くんが好きだったんだなぁっていまさらながらに思う。


そして、凛也くんはなんであんな交渉、だなんて嘘まで言って私と恋人だなんて言ったんだろうか?

このまま何も伝えないまま、わからないまま、幼馴染としても一緒にいられないなんて嫌だ。
そう美香ちゃんに伝えると、笑って背中を押された。



「いってらっしゃい!」



そうして私はまた、凛也くんのもとに走り出したのだ。








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