その夜、私は決意した。




もう

先生を困らせたくない。



もう、夜遊びはやめよう。




私はお母さんがおせっかいで買ってきていたナチュラルな茶色のヘアカラーで

髪を染めた。



痛んでいた髪には

よく染み込むようで、お風呂から上がると笑ってしまうくらい黒くなっていた。




「何が、ナチュラルな茶色だよ!!」


私がお母さんにそう言うと、お母さんは痛んだ私の髪に触れ、嬉しそうに微笑んだ。



喜多先生が何度か言ってくれた言葉を思い出す。



『親孝行しろよ!親のいるうちに。』

『俺はもうお袋いないから、親孝行ができない。』