あれは、私が中学校に入学したばかりの時…― その時はまだ、私は柴原組次期組長でも候補でもなかった。 次期組長だったのは 柴原 朔磨 私のもう一人のお兄ちゃん。 優しくて、かっこよくて、強くて自慢のお兄ちゃんだった。