「そうかな..。
でも僕は、姉さんともっと一緒にいたいよ。
...姉さんのことが好きなんだ。」


「私だって好きだよ。
大事なメンバーなんだから。」


「違うよ。そういう意味じゃない。

本当は分かってるんでしょ?
姉さんはずるいよ。
全部分かってるのに、
いつもそうやってごまかすんだから。

でも、今日はもう逃げられないよ?」



ああ、失敗した。
こうなることをずっと避けていたのに。

かわいい顔で恐ろしいことを言われて、
思わずためいきをつく。



本当は気づいていた。
それほど鈍感な方ではない。

それでも知らないふりをしていたのは、
これからも同じグループで上手くやっていくためだ。


逃げていると言われてしまったら、
その通りなのだけれども。


気持ちには応えられないことを目を合わせずに答える。