[土方]
「あぁ、まぁいろいろと
事情があってな。」
[莉瀬]
「それじゃあ、
ついでにもう二、三。」
[土方]
「なんだよ、早く言え。」
[莉瀬]
「なぜ私が女だとわかった?
それに結局何も聞かないのか?」
よく考えたらおかしい。
今の私は剣道の部活帰りで
袴を身につけたまま
帰路を歩いていたはずだった。
…つまり今は袴をはいて、
髪をポニーテールにしている。
男と思われても…というより
男と思う方が普通なのではないのか…?
[土方]
「そんなの普通分かるだろ?」
[澪]
「はぁ…。
その辺の一般人には分からないわよ。」
[土方]
「…そうなのか?
だが喉仏も見つからないし、
声も高い。
そして体の線も柔らかい。
……どう考えても女だろ?」
[澪]
「…ま、そういうこと。
で、もう一つは
結局何で尋問諦めたか…よね。」
[莉瀬]
「あぁ。」
[土方]
「…またその内聞く。
それまでここに居て貰う。
新撰組の情報を漏らされたら
困るからな。」


