階段を上がって直ぐの所にこの部屋がある。 無駄に広いこの部屋が。 『……ここ、なんなの』 わたしはささやかな疑問をぶつけて見た。 すると…… 「僕たちは、 夜猫 だよ?」 遊優は、ニコッと笑ながら言って来た。 ……は? 『暴走族……』 「何?びびった?」 楼愛がすかさず聞いてくるが、無視。 暴走族って、あの五月蝿く走る奴だよね? 喧嘩して潰すやつだよね? …… 「……怖いか、俺らが」 黙り込んだ私を、怖がったかと思ったのか、顔を覗き込んでくる。