笑う門にはオレ様がきた!!

「中々、落ち着いた雰囲気の
いい店じゃん。さすがだな。」


「でしょぉ?
でも和くんだってこの前、
すごい賞もらったじゃない
『帰る場所』だっけ?


私も和さんと一緒に
この仕事に参加したんですよ。
ってココちゃん、すごく喜んでたわよ。」


「ま、マジかよ?
心音が?
ったくオレには何も言ってこねぇくせに…」


「きっとココちゃんなりに
我慢してるんでしょ?
ちょっとはいじらしい乙女心を察しなさいよ。
あんた、昔っから鈍いわよね。
そういうところ。」


「乙女心ねぇ…」


「それにあの子も今、
本当に忙しいのよ。


ちなみにこの店の
テーブルとイスは
全部ココちゃんがデザインしたのよ。
そのイスも座り心地いいでしょ?」


「心音が?」


「そうなのよ
あの子インテリアの方に
興味持って最近じゃ
家具なんかも自分でデザインしているわよ
まぁまだまだ粗削りではあるけどね。」


と冴子が嬉しそうに言う、



「家具のデザインか…
確かにこの椅子とテーブルのバランス
よく計算されてるわ。」


かなり仕事には厳しい冴子が
こう言うのだから


結構、物になりつつあるのだろう。