笑う門にはオレ様がきた!!

「和さん…ズルいですよ。
オレより先に謝んないでくださいよ。」


といって鼻の頭を掻く圭。


昔からの変わらない圭の癖だ。


「心音から聞いたよ。
あの時お前がどう思ってたかって


デザイン画も持ち出したのは
お前じゃなかった。


オレもお前の事を
長い間誤解してた部分もあるし、
もういいんじゃねーの?」


オレは心からそう思っていた。


なんら、偽りない本心だ。


「やっぱり、
中々追い越させてもらえそうには
ないですね。」


照れたように笑いながら圭が言った。


「当たり前だっつーの。」


何となくオレも照れて
ぶっきらぼうに応える。


「じゃあ、せめて彼女だけでも
奪わせていただこうかと…
ちょうど来月から向こうで
仕事あるんですよねぇ。」


と、言いながら
ニヤリと不敵に笑う圭。