「まあな。で、兄貴よ。文化祭のとき好きな子に会わしてよ?」




……奈々に?



「……なんで」



俺は不機嫌気味に言葉を返した。


そんな言葉にも蒼は気にする様子もなく続けた。




「だって未来の俺のお姉さんになるかもしれないし?見て損はないっしょ」




「………まぁ……うーん。蒼には会わしたくない…けど、でも蒼も一応弟だし……なぁ」




「一応はひどいでしょ(笑)」