「その話は…ハイ…わかってます…。じゃ…また」


電話をきったハヤトは、頭を軽くかきむしり、大きくため息をついてる。


そんなハヤトの口から、


モヤモヤと黒い煙が……。






え…っ!?


「なっ、なにあれ!?ハヤトの口から黒い生き物が…」


「あれはね、ダークネスっていって、人の心に巣くう闇を食べて生きる悪魔なんだ …」



突然真後ろから声がして、あたしは飛びあがりそうになった。


バッと勢いよく振り向くと、


紫のネクタイが、宙にぶらぶらと揺れていた。



「トロロ!なにしてるの!?」


あたしはネクタイを急いで手にとった。