「あー…榛。はよ」
少し照れたように言う炬哲に、きゅんきゅんする。
この際、学校で俺のことを未だに名字で呼ぶことには触れへん。
多分、恥ずかしいだけやから。
「炬哲、今日は飯何処で食おかー?」
「あ?あぁ、えっと…テツはあれだ!!学食でうどん食いてぇ!!」
にししと笑う炬哲に、もー今すぐ抱きしめたい衝動を必死に抑える。
あぁ…拷問や。
俺、いつまで我慢出来るやろか…(泣)
「…んじゃ、学食行こか!」
「おう!!」
「あら、朝から随分仲がよろしいこと」
ふふっと笑うその影に目を向けると、真知田が人形みたいな綺麗な顔を少しだけ緩めていた。



