「何で見て分かったんやっ増川!!」
俺は増川の肩を両手で掴み、体を揺らす。
「うわっ…ちょっ…やめっ…やめろよバカ!!」
ガスッと腹にパンチが入り、俺は、うっとなる。
「…すまん。突っ走ってもーた」
増川は自分のワイシャツを叩き、それから緩んでいたネクタイを締め直した。
「ったく…。まぁ、簡単に言うと…雰囲気?お前らの雰囲気が変わったから…かな」
ふ、雰囲気?
「お前と一緒にいるときの炬哲の表情が柔らかくなったから、あぁ、もしかして…って。んでお前も、前に増して炬哲にスキンシップとるし、すげぇ愛しそうな目で見てるし…俺が気づくくらいだ。お前ら、すげぇ雰囲気変わったよ」



