店の方に来ると高砂さんはもういなくて

叶が一人でまだ顔を赤らめていた

さすがに恋愛小説家のオレだから何で叶の顔が赤いのか察しがつく

叶の側に行くと

「アンタの好きなヤツって高砂さんなの?」

わっ、オレ何で直球投げてんだよ。マジかよ…

自分で吐いた言葉に驚く

「えっ…」

と言ったきり、叶は黙ったままだ

そりゃそうだろ

いきなりだもんな

だけど叶の赤くなった顔を見ると何かイライラして

「アンタの顔に書いてるぞ」

とさらに意地悪く言うオレ

「そ、そんな事…」

そう言うと叶は俯いてしまった