私、瑞希さんに抱きしめられてるっ!!

ダメだ。マジで死ぬかも

抱きしめていた腕の力を緩めると瑞季さんは少し掠れたハスキーな声で

「こっち向けよ」

と言って私の顎を持ち上げる

ゆっくりと瑞希さんの顔が近づいてきて、もうこれ以上ムリって思わず目をギュッと瞑ると

「ふうん、これがリアルな反応なんだな」

と言って何事もなかったかのように私から離れた

固まって声も出せないでいる私に

「ちょっと今、書いてる小説の資料にしたくて。ふうん、なるほどねぇ~こうなるんだな」

って一人でブツブツ言いながら二階へと上がっていった

び、び、ビックリしたぁ…

私の体にまだ瑞希さんの香りが残ってる

って小説の資料にするだとぉ!?何がリアルな反応だって!?

いい迷惑だっつーの

人の気も知らないで

小説書くたびに毎回こんなことされてりゃ私、間違いなく心臓発作起こして死ぬわっ