「っ…悪い」



パッとあたしを解放してくれる。



「あ…違、」



違う、嫌だったわけじゃなくて。


あぁ、何であたしは何も言えないの?




「大会、絶対勝つから」



「え…」




「そしたら桜華に言いたいことがある」




真っ直ぐな瞳に、頷くしかなかった。