拒否したのは、あたし。 だけど引き止めてもくれないの。 繋ぎ止めようとも、してくれないの? 聞きたいことはたくさんある。 なんで来ちゃいけないの? なんで寂しそうな顔をしたの? 理由があるの? だけど振り返って見つめる颯くんの背中はあまりに遠くて。 闇に紛れて、見えなくなってしまいそうで。 だけど他の人よりクリアに見えて。 涙でぼやけた視界でも、 闇の中でも、 遠く離れてても。 あれが颯くんだ、って すぐにわかってしまう。