今日はスノーボールを作ってる。 「颯くんシック?」 「え、何それ?」 「んー、ホームシック的な?」 その通りかもしれない…。 「……よしっ!」 これ、上手く作れたら颯くんにあげよう! 遅くなるかもしれないけど、颯くんの学校の前で待ってれば渡せるよね。 まぁ……料理が大の苦手なあたしがスノーボールを上手く作れたら奇跡なんだけど。 でも頑張る! 颯くんに、会うためだもん。 ただ会いに行くのにはまだ勇気が足りないから。 スノーボールを口実に、なんて思いながら泡立て器を動かした。