さて。

うまく八方丸く収まるようにしなければ。

そしてなんとしても永久を守ってやらねば。

あの子の味方は私だけだ。


あの子にしては珍しい失態だけれど。

もしかしたら・・・

里緒さんが関係しているのかもしれない。



里緒さんが来てから永久は変わった。

まるで昔の・・・

そう、昔の自分を見ているようだ。


ナオがいた頃の、自分を・・・。




「御報告、申シ上ゲマス」


座敷の中に、木製の彫刻鳥が勢い良く飛び込んできた。

バサバサと皆の頭上を飛び回っている。



「なにごとですか?」

「洞窟ノ、座リ女ガ、オリマセン」

「・・・・・なんですって?」

「洞窟、崩壊、シテオリマス」


ざわっ・・・!

その場がざわめきだした。