「あのー…?」


「あ、俺、伊藤要(いとうかなめ)。聖のダチです♪よろしくね」


「あっよ、よろしくお願いします」



同い年なのに敬語使ってるしあたし。

握手をすると要くんは柔らかく笑った。


うわっ。モテそー…。



「聖に用があるんでしょ?」


「あっうん!辞書借りたくて…」


「りょーかい。聖呼んで来るよ」


「ありがとうっ!」



いい人~!さすが山田くんのお友達。イケメンだし。



ドアの所で待つあたし。手持ち無沙汰で足をブラブラさせてみる。



横目で見れば、山田くんと何か話してる様子の要くん。二人が並ぶと絵になるなぁ。


長身に長い手足にほどよく付いた筋肉、端整な顔立ち。二人ともイケメン。



ま、あたしは断然山田くんだけど♥


優しいし、カッコいいし、可愛いし、頭良いし、スポーツ出来るし、笑顔が素敵だし………。



山田くんの好きな所を指折り数えていたら、山田くんを連れた要くんが戻って来た。