「山田くん可愛い～」
「…だから、可愛くない。怒るよ」
「それは嫌どす」
即答したら、耳元でクスクスと笑い声がした。
もう、ヤキモチなんて年中ウェルカムですよ。
もうほんとに、山田くんが好きすぎて困るんです。
何なんだこの胸キュン製造人間はっ！!！
「…ところで山田くん」
「…何ですか柚希さん」
「……ここ、ガッツリ教室ですけど」
みんなの視線がね？こう弾丸のように突き刺さっていると言いますか。
「…いいよ。見せ付けとけば」
「……っっ！!？」
…ああ、ダメだ。ほんとにダメだよこんなの。
あたしの心臓、見事山田くんに撃ち抜かれました。
「…キスでもしとく？」
「……はいいっ!？」
「ぶはっ。冗談だよ、冗談」
な、何だ冗談か…。
山田くんの冗談に聞こえない冗談のお陰で、クラスの皆さん赤面ですけどね？
いや、でもあたしはキスしてもよかっ…。
