「……妬いた。ごめんね」


「………へっ?」



そう呟くと、呆然とするあたしの腕を引き抱き締めた。

特に力を入れてなかったあたしの体は、まさにすっぽりと、山田くんの腕の中に収まる。


山田くんの体温と匂いに包まれて、ポッと染まったであろう頬。

ドキドキ心臓がうるさくて、状況を理解するのに時間がかかってしまった。



「…や、山田くんっ?」


「…小野田のこと褒めるから、ちょっと妬いた。ごめんね」


「……っ」



ご、ごめんねとかそんな…っ。

山田くんの声が耳元で響いて、くすぐったくてこそばゆい。


ちょっぴり拗ねたような声が、余計にドキドキを加速させる。


…山田くん、ヤキモチとか可愛すぎるよあなた…っ!



「山田くんが可愛すぎて困るんですがぁ~っ!!」


「…うるさいな。可愛くない」



アカンッ!アカン可愛すぎるこの生き物ッ!

誰か逮捕!こんな子外歩いてたらみんなキュン死にしますっ!!


ヤキモチなんて…嬉しすぎるわコンニャロウッ!