そして、俺は次の日自分のクラスでソイツに再会することになる。


名前は立本柚希。

バリバリ、同じクラスのしかも隣の席。


全然知らなかった……。



「松川くん、昨日はごめんね、騒いじゃって」


「…あっ、いや…」



申し訳なさそうに、謝る立本の目を見れなかった。

そして俺が謝ろうとした時、友達に呼ばれ立本は行ってしまった。



……その日から、なぜかはわからないけど立本を目で追うようになっていた。


一方的に怒ったこと、謝りたかったけど出来なくて。

立本は純粋に俺を褒めてくれたのに。

何だか、居たたまれなかった。




そんなある日、俺は自分の気持ちに気付かされることになる。


それは友達の何気ない言葉だった。



「…なぁ、松川って立本好きなの?」


「…は?」



何を突然。

眉間にシワを寄せる俺に、友達はだって、と続けた。



「だってお前、立本だけ名前覚えてんじゃん」


「え?そんなことねぇよ」



もう入学して3ヶ月。

さすがにクラスの女子の名前くらい……。