「…じゃ、じゃあ、デブは嫌い!ってフラれたりしない?」
「しないよ。当たり前でしょ」
「…っじゃあ、胸が小さくてもいい?」
「そういうのは気にしない」
「……で、でも、やっぱり男の子って胸が大きい人が好きだよね?
…山田くんも、伊吹先輩みたいなボイン!な人を好きだった訳だし…」
「……」
「…え、な、何で黙るの!こここそ否定して欲しい所なんですが!」
「…や、だって…説得力0だし」
山田くんが苦笑いしてるのが分かる。
そこは否定しようぜー。
なんて、唇を尖らせてちょっぴり拗ねてみた。
すると、少しの間の後、山田くんがまた溜め息を吐いた。
「……まぁ、言っちゃえばさ」
「はい?」
「……俺、好きな子の体にしか興味無いから」
「…………………………はいっっっ!!!!?」
「…だから、悩む必要無いよ」
ちょ、ちょちょちょ待てーーーい!!!
い、いいいいいいいいま、ものすんごい爆弾を投下していかなかったか!!?
サラッとスルッと爽やかぁ~に何てことない事みたいなノリで、聞きようによっちゃ世界一危険な爆弾投下してったよね!!?
すっ…すすす好きな子って………。
カァーッと顔が赤くなったのがわかる。
熱中症で倒れたのに、今の方が絶対暑い。
ドックンドックン言ってて、このままそっとしといたら心臓が体の外に出て来ちゃうんじゃないかな。
バーンッ!って体突き破って。
……う、嬉しいけど。嬉しいんだけど。
「……恥ずかしいぃ~……っ」
目の合った山田くんの不敵な笑みに、茹でタコのような状態の顔を両手で覆って呟いた。