* * *
「うっわムカつくわその笑み!」
「…松川に言われたくない」
「あぁ~ん?お前ケンカ売ってんのか?」
えっと、この状況は何だろう。
飲み物を買って戻って来ると、そこには絶賛言い合い中の山田くんと松川くんの姿。
この短時間に、一体何があったんですか…。
「その自信はどっから来んのかな?」
「…元々ある」
「ちょっ、そのタイミングでボケんなよ!」
あれ……??
目の先には、互いに笑みを零しながら話す二人がいて。
ものすごく楽しそうですけど……。
…ん?あれ?
もしかして、仲良くなったの…?
えぇぇ!?いつの間に!?
「どうしたの?柚希ちゃん」
松川くんの分のジュースを持った六花ちゃんが、固まるあたしの隣に並ぶ。
「な、なんか山田くんと松川くんが仲良いから…」
「え?あ、ほんとだ。……よかった……」
横から、本当に、本当にホッとしたような声が聞こえて。
視線を向けると、六花ちゃんがとても穏やかな瞳で松川くんを見つめていた。
「…よかった。あの二人が仲直りしてくれて」
「…六花ちゃん…」
「…わたし、松川くんが山田くんの事ですごく悩んでるの知ってたから、安心した。
あの感じじゃ、自分の中で答えが見付かったみたいっ」
六花ちゃんはそう言って、見てるこっちまで嬉しくなっちゃいそうな笑顔を浮かべた。
六花ちゃん、やっぱり松川くんのことよく見てるんだな……。
六花ちゃんを見ていたら、何だか自然と笑みが零れていたんだ。

