「いんだよ。ギャップは大切なんだから」
砂を払い終わり、あぐらを掻いて座りながら強がる要に聖の毒がまかれる。
「…でも確か、スミレ先輩はアホな男は嫌いって言ってた気がするけど」
「……」
あ、動揺してる。
珍しく真顔の要に聖は小さく笑みを零した。
「お前は女の扱い上手いくせに、自分のことになるとほんと不器用だよな」
「……るせー。」
「ま、昔からか」
聖は今までの要の恋を知っているから、あえてその先を話そうとはしなかった。
不器用な要は、もしかしたら一番女の扱いが下手なのかもしれない……。
しばらくして、女子組が戻って来た。
両手に持ったペットボトルの水滴が、夏の日差しに照らされてキラキラと輝く。
と、今まで黙っていた松川が、突然聖の肩を掴むと言った。
「…立本のこと、ぜってー幸せにしろよ」
松川の真っ直ぐな強い瞳に、少し目を見開いた聖はふっと口角を上げ、
「……言われなくても」
と返した。

