突然、後ろから降って来た声と同時に引っ張られた体。
ビックリする暇も無く、気付いたらすっぽり山田くんの腕の中だった。
そう、後ろから山田くんに抱き締められて………って、え?
「山田くん!?」
「…あんた、アホでしょ」
ぐあっ。
そこにはまたいつもの毒舌を、眉間にシワを寄せた冷たーい表情でバッサリ言っちゃう山田くんがいて。
い、いつの間に!?
「山田くんいつ戻って来たの!?」
「今」
あ、そりゃそうか。
って納得してどうする!
山田くんはがっちりあたしの体を抱き締めてて、身動きとれないあたしはドキドキでショート寸前。
お兄さんはポカーンとしてたと思ったら、あぁ~っ!って何かを感じ取ったのか数回頷いた。
「それがキミの待ってた彼氏さん?」
「あ、はい。そうで…」
「そうですけど何か」
へ?山田くん?
そっと後ろを振り向くと、……キャーッ!お兄さんを睨む山田くんカッコよすぎー!!
……って違う違う違う。落ち着けあたし。
いくら珍しく本気で怒ってる山田くんの表情が恐ろしいほどカッコいいからって、こんな呑気なこと思ってる場合じゃない!

