二人でみんなを眺めていると、浮き輪に乗った美喜ちゃんが手招きをした。
「おーい、そこの二匹も泳げー」
二匹って。
苦笑いのあたしに、松川くんが問いかける。
「俺らも行くか?」
「へ?あー…ごめん。あたしは山田くん待ってるね!」
「え?でも…」
「山田くんいないと何か寂しくて。戻って来るまでここにいる」
ニッコリ笑うあたしに少し眉を下げながら、松川くんは微笑んだ。
「…そっか。じゃあ、気を付けろよ。立本みたいなヤツをナンパする物好きもいるんだから」
「な、ひっひどっ。あたしみたいなヤツって!」
「あはははは」
なんか、バカにされた気が。
海へと向かう松川くんの背中を見送り、荷物の置かれたパラソルの下へと腰を下ろした。

