突然降って来た声にビックリしてネコジャンプ。
ピョーンと飛んだ先の後ろが壁で、後頭部を強打した。
「…いっ…!?」
「…おい、大丈夫?」
頭を押さえてうずくまるあたしに、山田くんが駆け寄りしゃがみ込む。
探してた人の声がすぐ近くでして、驚いてしまった。
本当に山田くんは、色んな意味で心臓に悪い。
「ご…めん。……っ大丈夫?」
「………?」
途切れ途切れの山田くんの言葉に、不審に思い顔を上げると。
「ちょっ…山田くん笑ってる!!」
「…ごめん。つい面白くて…っ」
謝りつつ、また笑ってるし。
もうっ!……なんて、怒って見せるけど。
そんなのは、山田くんの可愛い笑顔に簡単に崩されてしまう。
……本当、ズルいよなぁ……。