松川くんは気を遣って、先に戻ってくれた。
あたし、顔面崩壊。
止まらない涙のせいで、今すぐ体育館には戻れない。
顔洗って来よ……。
外に設置された水道へ向かう。
照り付ける真夏の太陽の下、サッカー・野球の外チームは懸命に戦っていた。
日陰になっている一角にある水道で、水を何度も何度もかけて顔を洗った。
あ……タオル持ってないや。
まぁいっか。少し放っとけば乾く……
「あの…これ、よかったらどーぞ」
「……え?」
目の前に差し出された、ふわふわの淡いピンクのタオル。
タオルを辿って行くと、クラスメートの六花(ろっか)ちゃんだった。
六花ちゃんは、2年になってクラスが同じになった。
珍しい名前に興味津々のあたしが話し掛けた事から、時々話すようになった。
冬生まれで、雪の結晶の“六花”から取ったんだって。
まさに雪みたいに色白で柔らかい雰囲気の六花ちゃんは、破天荒なあたしとは正反対の、清楚なピュアっ子。

