下のカフェではもう朝食の準備が整っていて、そこには朝刊を読みながらコーヒーをすするマリアが座っていた。

「お前はどこぞのオヤジか?」

 欠伸をしながらイスに座るフェンリルに、マリアは横目で睨みつけた。

「ヤるだけしか脳のないウルフに言われたくはない」

「いいだろ? イイ仕事するぜ?」

 マリアは絶対零度の表情で銃口をフェンリルに向けた。

「どの口が戯れ事を言った?」

「スミマセン。謝ります…」

 目をあさっての方に向けながら冷や汗をかいた。

「朝から仲がよろしいんですね?」

 後ろから声をかけてきたのは、コーヒーポットを持ったアテナ。
 マリアの空になったカップにコーヒーを注いでいると、フェンリルは目を光らせた。

「おはよアテナちゃん。昨日はお呼びがかからなくて寂しかっ、どわっ!?」

 マリアの銃弾がフェンリルの足元で炸裂。

「朝っぱらからぶっ放すんじゃねぇよ!」

「手が滑った」

「どーやったら滑るっつーんだよ!」

 中指を立てながら叫ぶと、マリアは銃口を頭に向ける。