銃弾を交換するのも面倒になってきたのか、マリアは苛立っている。
「呪文も面倒だ。こっちも使わせてもらおうか!」
マリアは地を蹴り高く飛ぶ。
クルリと一回転しながら鞭を取り出し、着地と同時に左右の地面を打ち付け、呪文を唱える。
「黒き泉よりうまれしものよ
我が手に宿れ!
オキニス・ブレード!」
鞭は黒く光り出し、刀身に聖なる言葉が刻まれた直刀へと姿を変えた。
「げっ! あいつあんな危なっかしいモン持ってたのかよ!」
フェンリルはギョッとしながらノルマをこなしつつあった。
「マル秘アイテムってやつかしら? 巻き込まれないようにしないと、一緒に浄化されちゃうわ!」
ファブニルも扇子を使って騎馬部隊を、ハリセンで叩くように倒していく。
「な、何なんだこやつらは…。他のオルレアンの聖女とは違う…いや、違いすぎる! それに、なぜあの方がここに…?!」

