Wild Rock


 アマンダがくすくすと笑い出す。
 そしてその姿が異形なものへと変わっていく。

「アマンダ、お前…!?」

「ふふふ…あっはははは! つっかまーえたー」


 マリアは足元も何もない空間に、なかなか馴れないでいた。


(こんなに早く空間の歪みができるなんて…油断したな……)

 ルーシュとフェンリルは歪みの気配を感じ、部屋から出ようとすると、先にドアを開けられた。

 石膏パックをつけたファブニルに。

『うわあああっ!?』

「#$※*★」

「何言ってっかわかんねえよ!」

 フェンリルは石膏パックを殴って割り、ルーシュはシーツに身を包んで怯えていた。

「ぷあっ。マリアが危ないわ! 早く行かないと、あの子今力が半減してるからマジでヤバイ!」

 そんなとき、廊下に魔力が立ち込める。
 そこにいたのは、剣や槍、棒などを持ったこの教会のシスター達。

 何かに操られているかのような、虚ろな目。