「俺バカじゃねーもん! 俺はマリアがいいっつってるだろ! 俺が言いたかったのは、あのシスターがおかしいってこと言いたかったんだよ!」
灰皿に置いてあったタバコを取りながら、怪訝な顔をする。
「あ? おかしいって、どこも変わらねぇフツーのシスターじゃねーか。いったい、どこがおかしいんだよ?」
「わっかんねー。ただ…何となく……」
胸がいつもよりざわつく感覚に襲われるルーシュ。
マリアの部屋からは、楽しげな笑い声が聞こえてくる。
どうやら話に花が咲いているようだ。
「そんなこともあったな~。あのシスター=ベルテの顔ったらなかったぜ?」
「あれはあなたがお弁当箱の中にカエルなんか入れたからじゃないの…」
呆れた顔をしながら、アマンダは赤ワインを口にした。
マリアは注がれたワインを飲み干し、グラスを見ながらその後を聞く。
「ところで、シスター=ベルテはまだ生きてんのか? こんなヘンピな所にアマンダを派遣するなんて、どうかしてるぞ…」

