湖に映っていた者の顔を見ると、あぁ、こいつか、って言うような顔をする。 「あの生意気なシスターじゃねーか。声はいいが、性格最悪じゃん」 「そ、そこまでホントのこと言わなくても…。いや、性格うんぬんはともかくとして、この子の光りは紛れも無く初代オルレアンの聖女、マリア=ユリシーズの輝き。 ほかのマリア達がかすんで見えるほどに輝いていると思わないかい?」 ミカエルが腰掛けていた椅子の背もたれに体を預けながら言う。 「輝きだけな…」 ミカエルは言葉も出なかった。