「喧しい! 静かに待てもできねえのか!」

 銃を向けられ、三人は正座して手を上げて降参の意を証した。

 それを見た牧師は唖然としていた。
 余りにも自分の思い描いていたマリアと違っていたからだ。


 アマンダがコーヒーを持って来て、牧師と四人に渡していく。

「ルーチェ、あ、マリア。他のシスター達が、あなたのミサを受けたいと言っているんだけど、かまわないかしら?」

 飲んでいたコーヒーを吹き出し、咳き込んだ。

「げっほごほ! 何であたしが! 牧師がするもんだろフツー!」

「いえ! わたくしも、あのご高名なマリア様のミサを受けてみたいのです! ぜひとも!」

 瞳を輝かせながら二人に言い寄られ、マリアは冷や汗を一つ。

「いいじゃんマリア! 俺あの歌聞きたい!」

「たまには聖女らしいとこ見せてやれば~?」

「そうね~。たまには聖女しなきゃね?」

 三人も否応なく薦めた。

 マリアは頭を押さえながら、しばらく間を置いて頷いた。