「てめぇらは文句垂れずに、任務を遂行してればいいんだよ」

『何だと!』

 マリア以外の三人はその言葉で頭に血が上り、武器を構えた。

「やめろ」

 後ろから声をかけると、三人はしぶしぶ武器を下ろした。

 紫煙を吐きながらウリエルの元へと歩いていく。

「今はてめぇらはのシナリオに付き合ってやる。わからねぇ事があるなら、答えは自分で見つけるまでだ。
 見つけ理解したとき、てめぇらにケンカ売るかどうかはあたし次第だ…」

 ピンッとタバコを投げ捨て、ローブを靡かせながら踵を返した。

 まだ考えがまとまっていない三人も、マリアの後についていった。


「ったく。生意気な聖女(シスター)が」

「ミカエル。あの子をあのまま行かせていいの?」

 ミカエルの隣にやって来たのは、深い緑色の腰まで伸ばした髪の盲目の天使。

「ラファエル。かまいません。あの人達が旅をして得るのもは、これから先生きていく上で必要なものです」

 ギャアギャアわめく四人を見つめながら言うと、ウリエルがミカエルの肩にもたれ掛かった。

「ったく。どこが寄せ集めなんだか?」

「そう意地悪言わないでくださいよ。
 どうか彼女達に、神のご加護があらんことを…」

 ミカエルは胸の前で十字を切りながら、北へと向かって歩いていく四人を見つめた。












 Fine...