「助けに来ましたよ、サムシエル。皆さんは後から来る大天使達に助けてもらってください!」

 バサッと羽根を羽ばたかせると、また頭上から三人の天使が舞い降りる。

 三人はそれぞれの天使達にしがみつくように抱き抱えられ、崩れていく城を見下ろした。


 市街地へ降り立ち、ラファエルが四人の治療にあたっていた。

「いいご身分だな。ラスボス倒した後にノコノコやってくるなんてな?」

 治療を終え、タバコで一息ついていたマリアが、ミカエルにトゲトゲしい言葉で睨みつけた。

「し、仕方ないじゃないですか。私たちも手助けしたかったんですけど、メイデンがいたんじゃどうにもこうにも…」

 マリアの冷たい言葉に、ミカエルはしどろもどろと答えた。

 マリアは呆れたように紫煙を吐きながらそっぽ向くと、ミカエルは苦笑しながら頬を掻いた。

「しかし、メイデンを破壊したことは、主もお喜びになっています。残る仕事は、魔王の再封印のみとなります」