剣からは緑の葉が生い茂り、メイデンの体中に張り巡らされる。
「さあ…懺悔の時間だ…」
「くそっ! なぜ?! なぜ放れないの!」
なんの変哲もないタダの剣だというのに。
総ての魔力を無効化する力を持っているというのに、もがいてももがいても、それからは逃れられなかった。
「逃れられないのは、てめぇがもうポンコツになっちまったからだ」
「なんですって!?」
「てめぇがいくら頑丈でも、頭ごなしに巨大化すれば魔力が分散される。その分散された所を切断され、あたしの血の弾丸を受けてそこまで半壊していれば、魔力はほぼゼロだ」
三人はマリアの傍に佇み、縛られたメイデンを見上げた。
「おのれ…おのれええぇっ!!」
悔しそうに、恨めしそうに、叫びながらもがく。
柱がメイデンの抵抗に耐えられず、ヒビが入っていく。
マリアは両手で銃を握り、最期の懺悔を解き放つ。

