「なっ?!」

 一発の銃弾が、メイデンの片腕を吹っ飛ばした。

 これには三人も驚いてマリアに視線を向ける。

 マリアはタバコを片手に銃を握っていた。

「いいいったいいぃ! いったい何をしたあああああっ!」


 タバコをくわえ、取り出したのは見たことのない紅黒い弾丸。

「あたしの血を結晶化した弾丸だ。昔の知り合いがよく使ってた技でねぇ。あたしはこんなの趣味じゃないけど、血が出過ぎたからちょいと作ってみただけだ」

 身を削っての弾丸に、敵うものなどいないのだ。

 弾丸を装填し、狙いを定める。

「まあでも、巨大化してくれて助かったよ。ヒトガタだと、なかなか狙いが定まらなくてねぇ」

 メイデンはまた吠えながらマリアの元へ攻撃を仕掛ける。

 マリアはタバコをくわえたまま、不敵な笑みを見せた。

「フン。もっと欲しいのかい?」

 その言葉が合図となり、三人はメイデンを柱までたたき付け、剣で縛りつけた。