【だって、簡単に着かれては、つまらないじゃないですか】

 コロコロと笑うと、マリアは頭を押さえて目尻をピクピクさせていた。

 どうやら疲れ果てて言葉も出なかったようで。

【マリア様達は、今までいらしたお客様の中で最短で来られました。おめでとうございます】

 祝いの言葉を言いながらくす玉を割られたが、全くもってうれしくない四人組。

【姫君から中に入ってもよいとお許しを頂きましたので、どうぞ中へ】

 破壊しにやってきたと言うのに、お許しも何もないとおもうのだが、あえてそこは突っ込まなかった。

 ドアを開けると、そこにはメイデンが色んなチューブを体に差し込んで水槽の中で眠っていた。

 気配を感じ、メイデンはゆっくりと、その大きな瞳を開け放った。