ジリジリと聖火に焼かれていく苦痛に、奇怪な断末魔をあげる。

 金の弾丸を装填し、蒸発していく水とともに、ケルピーに銃口を突き付けた。

「我 汝を悪魔界第七階層に葬る!
 もう一度、出直してきな。

 Amen」


 ガウン!


 水は聖火によって総て蒸発し、そこは大きな穴だけになってしまった。

 水の球体に閉じ込められていた二人は、少し焦げた状態で穴の中に突っ伏している。

 ファブニルが声をかけると、フェンリルは激怒してはい上がってきた。

「くおらマリア! てめぇ加減ってもんを知らねーのか!」

「何せ初めてやった術だからな。命があっただけマシと思いな」

 すました顔に、更に文句を叫ぶフェンリル。

 ルーシュはまだ穴の中で横たわっていた。