光りはルーシュの首一点に集中し、新たな制御装置がかけられた。
かけられたと同時に光りが弾け、マリアの腕の中には子供の姿に戻ったルーシュが眠っていた。
「どこまでも、お前はあたしだけのモノ。少しは成長しやがれ…」
言い聞かすようにポソリと言うと、フライを使ってゆっくりと地上に降りて行った。
その現場を、時計塔の上から見下ろす者がいた。
「お前の、言っていた通りだったな」
「ご自分のお目で確認できて、ようございました」
その場にいたのは、アガリーとバール。
バールは胸に手を当て、深々と一礼した。
「我が君。ルーシュ=デモン様に、復活の悦びと、心からの忠誠を…」
「ルーシュ=デモン様の、お帰りをお待ち致しております」
二人はそう言い残し、夜の闇に融けて行った。