二人で理科室に到着した
頃には、チャイムは

すでに鳴り終わっており、化学の授業が開始されていた。


「草野ーっ!!いったい何回授業に遅れれば気が済むんだっ!!」


明らかに怒っている
化学の先生。


「ごっ…ごめんなさっ…」



思わずビクっと体を揺らす。


先生はまたわたしを怒鳴ろうと口を開いたが、

わたしの隣を見て
口をぽかんと開けたままの状態になった。


「…何で水無瀬が
ここにいるんだ?」


先生がそう質問するのも
無理はない。


だって、颯太はわたしの
隣のクラスなんだから。