ふと廊下に目をやり、 途端にわたしの胸は ドキッと大きな音をたてた。 スラッとした背に、綺麗な黒髪のストレートの髪。 どこそこの俳優よりも カッコいいと思われる 整った顔立ち。 廊下越しにその人とわたしは目が合い、その人はわたしに声をかけた。 「…あれ?夢叶まだ理科室行ってねーの?」 少し低めの、聞き慣れた大好きなこの声は… 「颯太…」 そう、わたしの大好きな 水無瀬颯太(ミナセソウタ)だった。